履歴書の夜職の書き方

監修・運営:オルグロー株式会社

有料職業紹介事業許可 13-ユ-313222 / 東京商工会議所常任委員。就職・転職支援の正規許可事業者として、履歴書作成サービス「履歴書chan」を運営しています。運営会社の詳細

即答:夜職の職歴は、書く・書かないのどちらも選べます。書く場合は「飲食店勤務(接客)」のように事実に基づく表現で書けば足ります。書かない場合は、その期間を空白期間として「接客の仕事で生計を立てていました」と一言で説明できるようにしておきます。どちらも珍しい選択ではありません。

夜職とは、キャバクラ・スナック・バー・クラブなど、主に夜間に営業する飲食・接客の仕事を指す通称です。最初にこのページの立場をはっきりさせておきます。夜職で働いてきたことは、隠さなければならない経歴ではありません。 接客・会話・売上管理・指名を積み重ねる関係構築は、昼の仕事に持ち運べるスキルです。同時に、応募先にすべてを開示するかどうかは、あなたが決めてよいことです。このページは「書くべき」「隠すべき」のどちらも押しつけず、判断の材料と、選んだ後の具体的な書き方だけを用意します。

書く?書かない?——判断の3つの軸

正解が1つに決まる論点ではないため、判断材料を軸ごとに整理します。

判断軸 「書く」が向くケース 「書かない」が向くケース
① 応募先との関連 接客・販売・営業など、経験がそのまま強みになる職種 経験の関連が薄く、説明の手間が増えるだけの職種
② 雇用の形 店と雇用契約を結び、雇用保険に加入していた 雇用契約ではない報酬形態で働いていた
③ 期間の長さ 年単位で働き、書かないと大きな空白になる 数ヶ月程度で、空白としても目立たない

②について補足します。雇用保険に加入していた勤務先は、入社手続きの書類(雇用保険被保険者証)から在籍がわかるため、書いておくほうが後の食い違いを防げます。一方、夜職では雇用契約ではない報酬形態で働くケースも多く、その場合は書類上の照合が起きにくいため、「書かない」選択が実務上も成立しやすくなります。自分の働き方がどちらだったかは、給与明細や契約時の書類で確認できます(※雇用形態の扱いは店舗により異なるため、公開前に労務専門家の監修で表現を確認)。

どちらを選んでも、守ってほしい線は1つだけです。実在しない勤務先で期間を埋めることだけは避けてください。 それは「書かない」ではなく経歴の偽りになり、後から説明のつかない状況を作ります。仕組みの詳細は経歴の嘘がなぜ分かるのかを制度から解説した記事にあります。

書く場合:事実に基づく表現の見本

夜職を書くと決めた場合、店の通称やSNS上の呼び名ではなく、事実に基づく一般的な表現に整えます。これは経歴を飾ることではなく、会社名を「(株)」と略さず正式名称で書くのと同じ「書類の言葉に直す」作業です。

働いていた店 職歴欄での表現例
キャバクラ・ラウンジ 飲食店勤務(接客・ホール)
スナック・バー 飲食店勤務(接客・ドリンク提供)
クラブ 飲食店勤務(接客)
ガールズバー 飲食店勤務(カウンター接客)
運営会社に雇用されていた場合 株式会社◯◯(飲食店運営) 勤務

職歴欄の見本

職歴
2021 6 株式会社◯◯(飲食店運営) 入社 接客業務に従事
2024 3 一身上の都合により退職

運営会社の正式名称がわかる場合は会社名で書きます。会社名がわからない・雇用契約ではなかった場合は、「飲食店にて接客業務に従事」のように業務の事実を書く形でも成立します。職歴行の基本の書式(行の立て方・「以上」の位置など)はアルバイト・パート歴の職歴欄への書き方と共通です。

面接で業務内容を聞かれたら、「飲食店で接客を担当し、常連のお客様づくりと売上目標の管理をしていました」のように、事実を仕事の言葉で答えます。聞かれた場合にどこまで具体的に話すかも、あなたが選んで構いません。

書かない場合:空白期間はどう扱う?

書かないと決めた場合、その期間は履歴書上は空白期間になります。空白期間の扱いの原則は親ガイドの空白期間を不利にしない書き方の例文集にあるとおり、「隠し切る」より「聞かれたら一言で答えられる状態にしておく」が安全です。

  • 職歴欄: 何も書かない場合は、前後の職歴だけを書きます。期間について一言添えたい場合は「2021年6月〜2024年3月 接客業のアルバイトで生計を立てながら、今後の進路を検討」のような書き方ができます。接客業で生計を立てていたことは事実であり、事実の範囲での表現です。
  • 面接で聞かれたら:「飲食店の接客の仕事で生計を立てていました。今回は長く続けられる昼間の仕事に軸足を移したいと考えて応募しました」のように、事実+応募理由で答えます。
  • 避けたいこと: 空白を埋めるために別の勤務先を作ること、期間をずらすことの2つだけです。空白そのものは、説明できれば選考の中心にはなりません。

昼職への応募で、夜職の経験はどう活きる?

書く・書かないのどちらを選んでも、経験そのものは志望動機や自己PRの材料として使えます。夜職で日常的にやってきたことを、昼の職種の言葉に置き換えると次のようになります。

  • 初対面の相手との会話・場づくり → 接客・営業のコミュニケーション力
  • 指名・常連づくり → 顧客との継続的な関係構築
  • 売上・同伴などの数字の管理 → 目標数字を意識した働き方
  • 深夜帯のクレーム・トラブル対応 → 冷静な顧客対応力

これらを応募先の仕事に接続する文章の型は、志望動機の書き方と例文60選(自動作成つき)が参考になります。

よくある質問

Q. 夜職は職歴に入りますか?
A. 入ります。働いて収入を得ていた事実は雇用形態にかかわらず職歴であり、書くかどうかを選べるだけです。
Q. 夜職を書かないのは経歴詐称になりますか?
A. 期間を空白のままにすること自体は、一般に詐称とは扱われません。詐称にあたり得るのは、実在しない勤務先を書いたり期間をずらしたりする「事実の改変」です。
Q. 源泉徴収票などの書類で夜職だと分かってしまいますか?
A. 雇用契約か報酬契約かなど働き方によって書類の扱いが異なるため、一概には言えません。制度ごとの仕組みは経歴と書類の照合を解説した記事(C13-4)で扱っています。
Q. 店名はそのまま書くべきですか?
A. 店の通称ではなく、運営会社の正式名称で書くのが書類としての基本です。会社名がわからない場合は「飲食店にて接客業務に従事」という書き方で成立します。
Q. 「水商売」と履歴書に書いてもいいですか?
A. 書いて誤りではありませんが、「水商売」は俗称のため、書類では「飲食店勤務(接客)」のような一般的な表現に直すほうが伝わります。
Q. 昼職への転職で夜職の経歴は不利になりますか?
A. 応募先や採用担当者によって受け止めは異なります。だからこそ本ページは書く・書かないを選べる形で整理しており、どちらを選んでも面接で一言説明できれば、経歴だけで結論が決まることは通常ありません。

書く・書かないを決めたら、あとは静かに清書するだけです。履歴書chanの作成ツールでは、入力内容がサーバーに送信されず端末(ブラウザ)にのみ保存されるため、経歴を誰にも預けずに自分のペースで作成できます。登録不要・無料でいますぐ履歴書を作成する