派遣社員の職歴の書き方

監修・運営:オルグロー株式会社

有料職業紹介事業許可 13-ユ-313222 / 東京商工会議所常任委員。就職・転職支援の正規許可事業者として、履歴書作成サービス「履歴書chan」を運営しています。運営会社の詳細

即答:派遣の職歴は「派遣元」と「派遣先」の両方を書きます。1行目に「株式会社◯◯スタッフに派遣登録」、2行目に「△△株式会社にて事務職として勤務」、退職時は「派遣期間満了につき退職」と書くのが基本形です。雇用主である派遣元は省略できません。

派遣元とは、あなたと雇用契約を結び給与を支払う人材派遣会社のことです。派遣先とは、実際に出勤して業務の指示を受ける就業先の会社のことです。履歴書の職歴欄は雇用関係を示す欄なので、雇用主である派遣元を軸に書き、働いた実態である派遣先を添える、という順序で考えると迷いません。

なぜ両方書くのですか?——根拠と例外

派遣元だけを書くと「どんな仕事をしたか」が伝わらず、派遣先だけを書くと「その会社に雇用されていた」という事実と異なる記載になります。採用側は職歴欄で雇用関係を、職務経歴書で業務内容を確認するため、両方そろって初めて正確な経歴になります。

例外は行数です。派遣先が多く書ききれない場合は、派遣元を必ず残した上で、派遣先を主要な就業先に絞る・まとめる省略が認められています(見本4)。省略の全体的な優先順位は職歴欄が足りないときの行の節約順と別紙の使い方が主担当です。

「登録」と書く?「入社」と書く?(諸説の整理)

派遣の1行目の動詞は媒体によって推奨が割れています。当サイトの推奨を含めて整理します。

書き方 向いているケース
説A:「派遣登録」と書く 株式会社◯◯スタッフに派遣登録 登録型派遣(仕事があるときだけ雇用契約が発生する一般的な派遣)
説B:「入社」と書く 株式会社◯◯スタッフ 入社 無期雇用派遣(常用型。派遣会社の社員として雇用され続ける)
説C:登録日ではなく就業開始から書く 就業した年月+派遣元・派遣先をまとめて1行 登録から就業まで間が空いた人・行を節約したい人
当サイト推奨 登録型は「派遣登録」、無期雇用型は「入社」。登録だけで就業しなかった派遣元は書かない 雇用形態が正確に伝わり、空白も生まれないため

登録しただけで一度も就業しなかった派遣会社は、雇用契約が発生していないため職歴に書きません。

書く前に確認する3つのこと(記憶で書かない)

書き始める前に、次の3点を手元の書類で確認してください。派遣の職歴は関わる社名が多いぶん、記憶違いが起きやすい領域だからです。

  1. 派遣元の正式名称:「◯◯スタッフ」という通称ではなく、雇用契約書・給与明細に印字された「株式会社◯◯スタッフィング」などの登記名で書きます。前株・後株(株式会社の位置)もそのまま写します。
  2. 就業期間の正確な年月:派遣先ごとの開始・終了は、雇用条件通知書(就業条件明示書)か給与明細の支給月で確認できます。年をまたぐ派遣は特に記憶とずれやすい部分です。
  3. 契約の終わり方:期間満了か、自分から更新を断ったか、途中で辞めたかで退職行の文言が変わります。満了なのに自己都合と書くと、事実より不利な記載になります。

この3点が確認できていれば、あとは見本に当てはめるだけで職歴欄は完成します。逆にここが曖昧なまま書くと、在籍確認や雇用保険の記録と食い違うリスクが残ります。

ケース別の見本7つ

見本1:基本形(派遣元1社・派遣先1社・退職済み)

職歴
2021 6 株式会社◯◯スタッフに派遣登録
2021 7 △△株式会社にて事務職として勤務
2023 6 派遣期間満了につき退職
                    以上

期間満了は自己都合と区別できる正当な終了理由なので、「一身上の都合」と書き換えないでください。退職理由の文言の使い分けは「一身上の都合により退職」の使い方と退職理由の書き方で深掘りしています。

見本2:派遣で就業中(在職中)

2022 4 株式会社◯◯スタッフに派遣登録
2022 5 △△株式会社にて経理事務として勤務
     現在に至る
                    以上

在職中の締め方は「現在に至る」+右端の「以上」です。行のどこに書くかは「現在に至る」「以上」を書く位置が主担当ページです。

見本3:同じ派遣元で派遣先が2〜3社

2020 4 株式会社◯◯スタッフに派遣登録
2020 5 △△株式会社にて一般事務として勤務(2022年3月まで)
2022 4 □□株式会社にて営業事務として勤務
2024 3 派遣期間満了につき退職

派遣元は最初の1回だけ書き、派遣先が変わるたびに行を追加します。各派遣先の終了時期は括弧で添えると、期間の重なりが誤解されません。

見本4:派遣先が多くて書ききれない

2018 9 株式会社◯◯スタッフに派遣登録
     以後、△△株式会社ほか計5社にて経理事務として勤務
2024 8 派遣期間満了につき退職

主要な派遣先1社+「ほか計◯社」でまとめ、職種を必ず添えます。全就業先の詳細は職務経歴書に書き分けるのが実務的で、使い分けの基準は履歴書と職務経歴書の使い分けにまとめています。

見本5:無期雇用派遣(常用型)

2021 4 株式会社◯◯テクノロジーズ 入社(無期雇用派遣社員)
2021 5 △△株式会社にてソフトウェア開発業務に従事
     現在に至る

無期雇用派遣は派遣会社の社員として雇用が続くため、「入社」と書きます。括弧で「無期雇用派遣社員」と添えると、登録型と区別できて丁寧です。

見本6:紹介予定派遣から直接雇用に切り替わった

2022 10 株式会社◯◯スタッフに派遣登録(紹介予定派遣)
2022 11 △△株式会社にて営業事務として勤務
2023 5 △△株式会社に正社員として入社
     現在に至る

直接雇用への切り替えは、派遣期間の行と入社の行を分けて書きます。「派遣で評価されて社員になった」というポジティブな経歴が時系列だけで伝わる書き方です。

見本7:派遣元を変えて働いた

2019 4 株式会社◯◯スタッフに派遣登録
2019 5 △△株式会社にて一般事務として勤務
2021 3 派遣期間満了につき退職
2021 6 株式会社□□キャリアに派遣登録
2021 7 ◇◇株式会社にて人事事務として勤務
     現在に至る

派遣元が変わったら、雇用契約が別なので新しいブロックとして書き直します。行数が厳しい場合は見本4のまとめ方と併用できます。

よくあるNG3パターン

NG なぜダメか 直し方
派遣先だけを書き「△△株式会社 入社」とする 雇用されていない会社への入社は事実と異なる記載になる 派遣元への登録+派遣先での勤務の2行に分ける
派遣元だけを書き仕事内容が何もない 何をしてきた人か伝わらず、書類選考で判断材料を失う 派遣先と職種を「にて◯◯として勤務」で添える
期間満了なのに「一身上の都合により退職」と書く 自己都合退職と誤解され、不利な印象になり得る 「派遣期間満了につき退職」と事実どおり書く

よくある質問

Q. 数ヶ月だけの派遣就業も全部書きますか?
A. 雇用契約を結んで働いた就業は原則書きます。件数が多い場合は、派遣元を残した上で「ほか計◯社」とまとめれば省略になりません。
Q. 派遣先の部署名まで書きますか?
A. 必須ではありませんが、「にて経理事務として勤務」のように職種は必ず書きます。部署名は応募職種に関係する場合だけ添えれば十分です。
Q. 「就業」と「勤務」はどちらの表記が正しいですか?
A. どちらも使われており、意味の差もありません。1枚の履歴書の中でどちらかに統一してください。
Q. 派遣で働きながら転職活動中です。締め方はどうなりますか?
A. 最後の派遣先の行の下に「現在に至る」、次の行の右端に「以上」と書きます。退職予定日が決まっている場合の添え方は在職中・退職予定日が未定のときの書き方が担当しています。
Q. 登録だけして働いていない派遣会社は書きますか?
A. 書きません。雇用契約が発生していないため、書いてもむしろ経歴を分かりにくくします。
Q. 派遣歴は職務経歴書にも書きますか?
A. 書きます。履歴書は雇用関係の時系列、職務経歴書は派遣先ごとの業務内容と実績、と役割を分けるのが基本です。

派遣の2行構造こそ、手書きで最も間違えやすい部分です。 履歴書chanの作成画面の職歴自動整形では、雇用形態で「派遣」を選ぶと派遣元・派遣先の2行が正しい型で生成され、この職歴で作成を続けるからそのまま1枚に反映できます(無料・登録不要)。職歴全体のルールは職歴欄の書き方(雇用形態別の見本15例)で確認できます。