部署異動・役職の職歴への書き方

監修・運営:オルグロー株式会社

有料職業紹介事業許可 13-ユ-313222 / 東京商工会議所常任委員。就職・転職支援の正規許可事業者として、履歴書作成サービス「履歴書chan」を運営しています。運営会社の詳細

即答:部署異動は「2020 4 同社 人事部に異動」のように、社名を「同社」と略して1行で書きます。書くのは応募職種に関係する異動・昇進だけで十分です。雇用主が変わる転籍は省略せず必ず書き、籍が残る出向は「◯◯へ出向」と事実どおり書きます。

転籍とは、雇用契約を結び直して別の会社(多くはグループ会社)の社員になることです。出向(在籍出向)とは、元の会社に籍を残したまま、命令に基づいて他社で働くことです。同じ「会社をまたぐ動き」でも雇用主が変わるかどうかが違うため、履歴書での扱いも変わります。異動・昇進は同じ会社の中の変化なので、新しい行を「同社」で始めて社名の繰り返しを省きます。

まず結論:どれを書く?どれは省略できる?(判定表)

状況 書く/省略 書き方の型
部署異動(応募職種に関係する) 書く 同社 ◯◯部に異動
部署異動(関係しない・回数が多い) 省略してよい 最終所属だけ入社行に添える形も可
昇進(課長・店長など役職に就いた) 応募先で活きるなら書く 同社 ◯◯部課長に昇進
降格・役職を外れた 原則書かない 職歴欄は事実の時系列であり、マイナス変化まで書く義務はない
転籍(雇用主が変わる) 必ず書く ◯◯株式会社(グループ会社)へ転籍
出向(籍は元の会社のまま) 書く ◯◯株式会社へ出向
組織改編で部署名だけ変わった 書かなくてよい 最新の部署名で書けば足りる

「異動はすべて書くべき」という説と「主要なものだけでよい」という説があり、媒体で推奨が割れています。当サイトの推奨は「応募職種に関係するものだけ書く」です。職歴欄の行数は限られており、採用側が見るのは異動の回数ではなく応募職種につながる経験だからです。省略しても異動は社内の出来事であり、経歴詐称にはあたりません。全異動歴を伝えたい場合は職歴欄ではなく職務経歴書に書き分けます(→履歴書と職務経歴書の使い分け)。

ケース別の見本7つ

見本1:部署異動を1行で書く

職歴
2016 4 株式会社◯◯商事 入社 営業部に配属
2020 4 同社 人事部に異動
     現在に至る
                    以上

2行目以降の社名は「同社」で省略します。締めの「現在に至る」「以上」の位置は「現在に至る」「以上」を書く位置が主担当です。

見本2:昇進(役職)を書く

2014 4 株式会社◯◯フーズ 入社
2019 4 同社 ◯◯店店長に昇進
2024 9 一身上の都合により退職

役職名は「店長」「課長」「主任」など社内の正式呼称で書きます。マネジメント経験を求める求人では、昇進の1行が書類選考の判断材料になります。

見本3:異動が多いので最終所属だけ書く

2010 4 株式会社◯◯銀行 入社(最終所属:法人営業部)
2023 3 一身上の都合により退職

異動を全部書くと行が足りない場合は、入社行に「最終所属」を括弧で添える省略形が使えます。行数対策の全体の優先順位は職歴欄が足りないときの行の節約順と別紙の使い方にまとめています。

見本4:グループ会社への転籍

2015 4 株式会社◯◯ホールディングス 入社
2021 4 株式会社◯◯ソリューションズ(グループ会社)へ転籍
     現在に至る

転籍は雇用主が変わるため、省略すると在籍記録と食い違います。「(グループ会社)」と添えると、転職ではなくグループ内の移動だと一目で伝わります。

見本5:出向

2012 4 株式会社◯◯電機 入社
2020 4 株式会社△△システムズへ出向
     現在に至る

在籍出向は籍が元の会社に残るため、「退職」ではなく「出向」と書きます。出向先での業務が応募職種に近い場合は、職種を「へ出向(経理業務に従事)」と括弧で添えられます。

見本6:出向から復帰した

2012 4 株式会社◯◯電機 入社
2018 4 株式会社△△システムズへ出向
2022 4 株式会社◯◯電機に帰任
     現在に至る

復帰は「帰任」または「出向元に復帰」と書きます。出向期間が経歴の中心でないなら、出向・帰任の2行をまとめて省略しても差し支えありません。

見本7:転籍先から転職する(退職済み)

2013 4 株式会社◯◯ホールディングス 入社
2019 10 株式会社◯◯ソリューションズ(グループ会社)へ転籍
2025 6 一身上の都合により退職
                    以上

退職行は最後の雇用主(転籍先)に対して書きます。退職理由の文言の使い分けは「一身上の都合により退職」の使い方と退職理由の書き方が主担当です。

役職名はどの表記で書きますか?——辞令の正式呼称に合わせる

役職は自己申告の言葉ではなく、辞令・人事通知に書かれた正式呼称で書きます。同じ立場でも会社によって「課長」「マネージャー」「グループ長」と呼称が違うため、勝手に一般的な呼び名へ言い換えると在籍確認や職務経歴書との食い違いが生まれます。社外で通じにくい呼称の場合は、「同社 ◯◯グループ長(課長相当)に昇進」のように括弧で補足する形が安全です。

また、係長・主任などの中間役職をすべて書く必要はありません。応募先が求める経験に対応する役職(多くは直近または最高位のもの)を1つ書けば、キャリアの到達点は伝わります。マネジメントの人数や成果などの中身は履歴書ではなく職務経歴書の担当領域です。

よくあるNG3パターン

NG なぜダメか 直し方
転籍を書かず1社に見せる 雇用主の変更は在籍記録に残る事実で、食い違いになる 転籍行を必ず入れる(「グループ会社へ転籍」で1行)
異動のたびに社名をフルで書き直す 行数を浪費し、読み手にも冗長 2行目以降は「同社」で省略する
「営業部係長 兼 ◯◯プロジェクトリーダー」など役職を盛り込みすぎる 履歴書の行に収まらず、職務経歴書の役割と重複する 履歴書は正式役職1つまで、詳細は職務経歴書へ

よくある質問

Q. 異動を書かないのは経歴詐称になりますか?
A. なりません。異動は同一雇用主の中の配置変更であり、省略しても在籍の事実と矛盾しないためです。
Q. 「配属」と「異動」はどう使い分けますか?
A. 入社直後の最初の所属は「配属」、その後の変更は「異動」と書きます。入社行に「入社 営業部に配属」とまとめるのが定型です。
Q. 役職は氏名欄や資格欄ではなく職歴欄に書くのですか?
A. 役職は職歴欄に書きます。資格欄は免許・検定の欄なので、役職・肩書きは書きません。
Q. 出向中に転職活動をしています。所属はどちらで書きますか?
A. 雇用主である出向元を軸に書き、「◯◯へ出向」の行で出向先を示します。締めは通常どおり「現在に至る」です。
Q. 部署名が長すぎて1行に入りません。
A. 正式名称を優先しつつ、「◯◯本部△△部」程度まで階層を省略して構いません。それでも入らない場合の行の作り方は職歴欄が足りないときの行の節約順と別紙の使い方で解説しています。
Q. 昇進の年月が思い出せません。だいたいで書いていいですか?
A. 年月は辞令・給与明細・社内記録で確認してから書きます。曖昧な記憶で書くと、在籍確認や面接の受け答えで食い違いが生まれます。

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